心と身体を育む雪遊び

  
 
 「雪」それは冬の象徴であると共に我々大人にとって少々厄介な自然の産物。しかし、子ども達にとっては「最高の遊び道具の一つ」であることは、雪国で生まれ育った者には言うまでもありません。


 さて、「雪」は子どもの想像力次第で無限の可能性が広がる遊具の一つです。「雪合戦」「雪像作り」「かまくら作り」「雪山からのおしり滑り」等々の代表的な遊びから、雪を掘ったり、削ったり、丸めたり、ったり…と、雪の感触を存分に楽しむ遊びや、雪を使っての「見立て遊び」等々、雪遊びの種類は尽きません。
こうした「雪遊び」が普段の生活の中での「物を使う力」に繋がったり、雪が「人と人との関係性」を繋ぐ架け橋にもなりえます。

 また、外気温によって雪質も変化し、毎日違った感触の雪に触れることができることも魅力の一つです。
雪でアスファルトや土の地面が覆われると、真っ平らではなく凸凹した地面となり、足元が安定しません。
しかし、この環境こそが子ども達の足腰を鍛え、雪国に住む子どもの「逞しい身体作り」に一役買うのです。


 子ども達が育つ環境を整えることは私達の役割ですが、ただ一方的に子どもの育ちの援助のために環境を用意するのではなく、「子どもが自ら(主体的に)育とうとする環境を如何に考えることができるか…」が、子どもの育ちを考える上で重要な環境の視点です。

そのことを念頭に置き、上記の「雪遊び」について重ねて考えてみると、雪」は身近な環境の中でも子ども自身が主体的に関わることのできる環境の一つであり、我々大人にとって「負」のイメージになり兼ねない「雪」は、子ども達の成長発達にとって欠かすことのできない大切な環境であることが言えると思います。


 現代社会の環境において様々な子どもの成長を促す玩具等が溢れている今こそ、「身近な自然に触れる体験」を大切にしたいものです。
そして北国の冬こそ、「雪」という貴重な環境を身近に感じられるよう大人が働きかけることが、子どもの育ちにとって欠かせません。
そのような幼少期の雪遊びの経験を大人になって思い出し、また自分の子どもに伝えていく…、そんな「世代間の遊びの伝承」も、今の時代の中で大切にしなければいけない事の一つではないでしょうか…。
そのようなことを考え、子どもの「心」と「身体」の育ちを支える雪遊びを見守っていきたいものです。